島根に来て数ヶ月。正直に書く、よかったこととしんどいこと。

朝、外に出ると山が見える。
東から西へ、横に長くつながる山脈。日本海側に来たんだな、とその景色を見るたびに思う。虫やカエルの声が聞こえるようになってきた朝夕、サングラスが必要なくらいまぶしい晴れの日。

大阪にいた頃とは、季節の感じ方が少し違う。
島根に来て、数ヶ月が経った。

来てみて、まず体が楽になった。
大阪の冬は乾燥がひどくて、親子で一度は発熱するのが毎年の流れだった。島根は湿度が高めのせいか、この冬は耳鼻科にかかる程度で済んだ。それだけで、かなり助かった。


運転も、少しずつできるようになってきた。業務上必要になったことがきっかけで、週に数回社用車に乗っている。近所なら何とかなるくらいにはなった。雪の日はまだ未経験だし、狭い駐車場は苦手、子どもはまだ乗せたことがない。それでも、ペーパードライバーだった自分が運転しているのは正直驚いている。


それから、とにかく混んでいない。週末ショッピングモールに行っても人が少ない。駐輪場はいつ行っても空いていて、しかも無料だ。大阪では当たり前じゃなかったことが、ここでは普通にある。


意外だったのは、関西出身の方が多いこと。喋り方ですぐバレるので身構えていたけれど、同じような人がいると思うと少し気が楽だった。
南海トラフ地震の心配も、大阪にいた頃より減った。備えは続けているけれど、頭の片隅にあった不安が少し遠くなった気がしている。

もちろん、しんどいこともある。


一番困るのは、雪の日の移動だ。自転車が使えない。タクシーはなかなか捕まらない。強風と雪が重なる日は、正直外に出たくない。ペーパードライバーを卒業しかけている身としては、雪道運転はまだ怖くて踏み出せていない。


夏がまだ未知数なのも心配だ。島根の夏を経験したことがない。来てみないとわからない、というのが今の正直なところ。


あと、喋り方ですぐ関西人とバレる。これは困るというより、もはや笑うしかない。引っ越し作業で初めて出雲でタクシーに乗った時、出発するなり運転手さんに言われた。思わず子どもと二人で顔を見合わせた。

来て変わったことがある。


仕事に行くのが、楽しみになった。それだけでも十分すごいことだと思っている。
それと、気持ちが楽になった。夫や実家、義実家と物理的に距離が離れたことで。長女として、何かと気を遣って疲れていた部分があった。島根に思い切って転居したのは、遅く来た反抗期みたいなものかもしれない、と今は思う。


転居を決意したのは、一本のアニメがきっかけだった。NHK Eテレの「アイラブみー」という作品で、5歳の子ども・みーが主人公だ。みーはパパと二人暮らしで、たまにママと会う。その暮らしを当たり前に受け入れて、パパもママも大好き、と笑っている。


そのアニメを観て、気づいた。両親が揃っていることが子どもの幸せ、ではないのかもしれない。自分が愛されていて、パパとママがニコニコ幸せそうなら、それでいい。自分の中にあった「こうあるべき」が、そっと崩れた気がした。
我が子に、怒鳴り合う姿だけは見せたくない。そうなる前に、一旦離れよう。そう決めることができた。
このモヤモヤから物理的に離れられたから、仕事にも育児にも前を向けているんだと思っている。

島根に来て、まだ数ヶ月だ。
夏を越えていない。雪道運転もまだだ。わからないことの方が多い。


それでも今のところ、来てよかったと思っている。


Posted

in

by

Tags:

Comments

コメントを残す